皆さんは、認知症の方とそうでない方の足の裏を見比べたことがありますか?
きっとほとんどの方は「ない」ですよね^^
わたしも、そんな機会はほとんどありませんでした。
ところが先日、認知症の人の足裏と、そうでない人の足裏を見比べられる、とても貴重な体験をしました。
正確には、「足裏のフットプリント」を見比べる体験ですが、そのとき、「本当にこんな違いがあるのか!」と驚きました。
※本記事は以前noteに掲載した内容を、一部加筆・修正のうえ再掲載しています。
認知症の人とそうでない人の足の裏
このフットプリント、オンライン上でも見れます。せっかくなので一緒に、認知症の人の足裏と、そうでない人の足裏を見比べてみましょう^^
下記の画像となりますが、何か気づかれることあります?

なんと認知症の方は、指のあたりのフットプリントが薄くなっているのです。認知症レベルが上がるにつれて、どんどん薄くなっています。
認知症の人の足裏の特徴:浮き指(うきゆび)
足の指が薄い原因は、指が地面についていないためだと考えられます。こういった足の状態は「浮き指」と呼ばれたりします。
文字通り、足指が地面に接していない状態、または足指に力がかかっていない状態です。原因としては、次のようなことが考えられます。
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靴のサイズが合っていない
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年齢とともに歩く機会が減る
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立ち方のクセ・習慣
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足指の筋力低下
ちなみにわたしは、先ほどのフットプリントを見たとき、足の指が薄いのは、単純に歩いている量が少ないためかと思いました。ただ、認知症の方の中には、徘徊によって、かなり歩く方もいます。そのため、浮き指になって以降の歩く量は影響していないと考えられます。
認知症高齢者の約90%が「浮き指」!?
愛媛県立医療技術大学のある研究によると、介護施設に入所する認知症高齢者の約90%に「浮き指」が認められ、約75%に足部や足爪の変形(外反母趾などを含む)が見られたとのことです。
もちろん足指の浮き指や外反母趾が直接的に認知症を引き起こすと医学的に証明されているわけではありません。認知症になってから浮き指になったとも考えられます。
因果関係については今後の研究を待つ必要がありますが、ただ、認知症の人に浮き指が多いというのは明らかです。
わたしの母のケース
わたしの母も昨年76歳で認知症になりましたが、母の場合は、長年、外反母趾でした。それにもかかわらず、スニーカーを履くのを嫌い、パンプスをはいていました。また歩くのがキライで、短い距離でも自転車に乗っていました。
足の指に悪いこと、この上ないですよね。
母が認知症になったばかりの頃は、まだちゃんと学ぶ前でしたが、母の足をもんだりしてみました。ただ、少し足を押しただけで母は相当痛がってしまい、継続はできませんでした。
足の指の反射区は脳につながっている

認知症の人に足トラブルが多いとお伝えしてきましたが、果たしてなぜなのか?
普通に考えて、足のトラブルがあると姿勢などにも影響しますし、血流が悪くなると思われます。
また足の指には、脳などに関わる反射区が集中しています。
反射区とは、全身の器官や内臓につながる末梢神経が集中している場所。弱っている反射区をもむと元気になるとも言われています。
足の指を使ってしっかり歩けば、脳の反射区が刺激され、活性化します。
ですが長年、指を浮かせたまま歩いていると、脳の反射区は刺激されずに老廃物もたまっていってしまいます。
もしかしたら、これが認知機能に悪影響を与え続けている可能性もあります。
浮き指チェックをしたい方へ

ここまで読んで、「自分が浮き指かどうか気になる」と思った方は、ご自身でも浮き指チェックできるので、試してみてくださいね。方法は簡単です。
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足の親指を手で甲側に押してみる
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90度以上に曲がれば浮き指の可能性あり
わたしも試してみましたが、55度ぐらいでした。
もし「浮き指かも」と思ったら、まずは自分に合った靴を履くことをおすすめします。また足指じゃんけんをしたり、足指を動かすように意識するのも良い効果があります。
さいごに
認知症の方には浮き指が多いという事実、皆さんはどう感じられましたか?
わたしは実際にフットプリントを見せてもらった時、正直、衝撃を受けました。
足指をしっかり使って歩くのは、血流を促す点でも大事です。もし身近に「足の指が浮いているかもしれない」と思う方がいたら、足元を見直してみてくださいね。


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